シネマスクープ

『涙するまで、生きる』

人生観を揺さぶる感動の物語　

『アルジェの戦い』『異邦人』『最初の人間』、フランスとアルジェリアを巡る名作映画を超える傑作が誕生した。原作は「異邦人」「反抗的人間」で知られるノーベル文学賞作家、アルベール・カミュの短編集『転落・追放と王国』の一編。メガホンをとったのは、セザール賞やカンヌ国際映画祭を賑わす新進気鋭のフランス人監督のダヴィド・オールホッフェン。主演は、『イースタン・プロミス』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた実力派俳優ヴィゴ・モーテンセン。解く術のない誤解、復讐の連鎖で加速する悲劇を描く。

STORY

1954年フランスからの独立運動が高まるアルジェリア。元軍人の教師・ダリュのもとに、殺人の容疑をかけられたアラブ人のモハメドが連行されてくる。裁判にかけるため、山を越えた町にモハメドを送り届けるよう憲兵に命じられ、ダリュはやむを得ずモハメドを連れて町へ向かう。復讐のためモハメドの命を狙う者たちの襲撃、反乱軍の争いに巻き込まれ、共に危険を乗り越える内に、二人の間には友情が芽生え始めるが……。

DATA

●監督／ダヴィド・オールホッフェン

●出演／ヴィゴ・モーテンセン、レダ・カテブほか