●上映時間：1時間19分 ●配給：ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

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映画化に挑んだのは､『戦場のピアニスト』でアカデミー賞の監督賞を受賞し､近作の『ゴーストライター』でもヨーロッパ映画賞の監督賞に輝いた名匠ロマン･ポランスキー｡現実とドラマの時間がシンクロする劇の面白さに魅了された彼は､その魅力を丸ごと活かしたリアルタイム仕様の映画作りを敢行｡ハイスピードのセリフまわしとクローズアップを駆使した映像によって舞台版以上に高いテンションを保ちながら､２組の夫婦がアパートの室内で繰り広げる白熱のバトルを臨場感満点に描きあげた｡

４人のキャストには､アカデミー賞の受賞歴やノミネート歴を誇るビッグな顔ぶれが集結｡アフリカの紛争に関する本を執筆中のインテリ主婦にジョディ･フォスター｡彼女の夫で､平凡だけが取り柄の金物商を演じるのは､ジョン･Ｃ･ライリー｡彼と正反対の仕事人間の弁護士役にクリストフ･ヴァルツ｡その妻で､夫への不満を嘔吐の形で吐きだす投資ブローカーにケイト･ウィンスレット。この4人が、ポランスキー演出の下で鉄壁のアンサンブルを奏でる。

息子同士のけんかの後始末をつけるためにアパートの一室に集まった２組の夫婦。子供のけんかに親が出る｡笑い話のような設定から、白熱のバトルへと徐々にヒートアップしていく。このドラマの面白さのポイントは､４人の登場人物の敵対関係がクルクル入れ替わっていくところだ。夫婦同士、男同士､女同士､他人同士の不和が加速度的にエスカレート､収拾不可能な混乱状態に陥っていく様が、爆笑モードで描かれていく。